我が家で起こった密室トリック事件

ずいぶん前のことですが、テレビで密室殺人を扱った連続ドラマがありました。
実はそのころ、我が家でちょっとした「密室事件」がありました。

春休みのある日、家族みんなで一日中外出することになったのですが、自宅で飼っている犬を親戚宅などに預けることがどうしてもできず、仕方なく自宅マンションに置いてきぼりにすることになったのです。
それまでも何度か自宅マンションで、犬が独りでお留守番ということはあったのですが、その犬がさみしがり屋なのか、留守番の時間が長ければ長いほど、イタズラの度合いが増していく傾向がありました。
妻が3時間ほど買い物に出かけたときは、せいぜい洗濯物をグチャグチャにする程度なのですが、朝から全員不在にして、夕方子供らが学校から帰ってくるまで独りでお留守番をさせると、本やクッションなど、なにかしら玩具にして壊してしまいます。ひどいときはネクタイを噛んでダメにしたり、玄関の革靴をバラバラにしてしまうこともありました。

そんな我が家の犬に、今回は朝から深夜近くまで、ほぼ一日中独りで留守番をさせるため、ある程度の覚悟をするとともに、壊されて困るものは徹底的にしまうということにしたのです。
そうして家族団らんの時間を終え、おっかなびっくりと帰宅したわたしたちは、そっと玄関を開けようとしました。案の定、玄関ドアの隙間から、嬉しそうな鳴き声とともに愛犬の鼻先が見えます。しかし、なぜかドアはそれ以上開きませんでした。内鍵がかかっていたのです。最初は誰か他の人が中にいるのかと思いましたが、そうではありませんでした。家の中には犬一匹で、中から内鍵がかけられていたのです。この密室状態を作ったのはうちの愛犬でした。さみしくて玄関ドアをいじっているうちに、なにかの拍子の内鍵をかけてしまったのでしょう。
急いで鍵屋さんに開けてもらいましたがとんだ出費となりました。
現在うちの玄関の内鍵は取り外されています。